2006年04月10日
嫌気性菌と溶存酸素の関係は?
今日は前に書いたことに少し書き足したいと思います。
先ずバクテリア菌群は3つに大別できます。
①嫌 気 性 菌:空気(=酸素)があると増殖できない菌です。
②通性嫌気性菌:酸素のある好気条件下、酸素のない嫌気条件下の両方で増殖できる菌です。
一般細菌の大部分がこれです。
③好 気 性 菌:酸素がないと増殖できない菌です。
簡単に分けると上記のようになりますが、それぞれ特徴があって
有機物の分解速度は 好気性菌>通性嫌気性菌>嫌気性菌 の順に速く
分解力の大きさは、嫌気性菌が強く好気性菌の汚物や有機物の分解に大きな役割を担っています。
しかし分解時にメタンガス・アンモニア等の発生を伴い悪臭環境を作り出すことになります。
これらの菌群に多大な影響を与えている溶存酸素について書きます。
溶存酸素量(DO)は、DissoLved Oxygenの略。
水中に溶解している酸素の事を言います。
自然界の河川や海においても多量の有機物が水域に流入すると、水中微生物の活発な活動によって
大量の溶存酸素が消費され酸素欠乏をきたし、好気性菌に変わって嫌気性菌の活動が盛んになり、
有機物の分解生成物としてメタンガス・硫化水素等の不快臭を伴う物質が発生し、いわゆる水の腐敗
現象を呈する事になります。
上記の事からも、水溶性切削油、研削油、洗浄液などのクーラント液腐敗の要因が溶存酸素量と深く関わっていると分かって頂けると思います。
工業用クーラント液は90%前後は水分ですから、液中の溶存酸素量をチェックする事は腐敗防止対策として重要な管理項目です。
これまで私が関わってきた製造業の現場における測定数値から判断できる点は・・・・。
PH・・・8.5以上 溶存酸素量・・・5mg/L以上(9mg/L前後あれば理想的)
が測定され、その上に濃度管理がされている場合には、嫌気性菌の発生は少なく不快な悪臭がほとんどないのが現況です。
通常、魚介類が安心して生息できる水中溶存酸素量は5mg/L以上と言われています。
又、以前も書きましたが溶存酸素は水温が低いほど多くなりますので、高くなるこれからの時期は必然的に少なくなり、益々腐敗し易い環境条件になるわけです。
2006年04月10日 11:36
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